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このたび、私たちは、『ユニバーサル社会へみんな集まれ!』というキャッチフレイズの下千葉県アイパートナー協会を設立することになった。私は、趣意書の中で昨年ユニバーサル社会推進法が成立し、これからの社会は、障害の有無や年齢等にとらわれることなく、誰もが平等に安心して生活できる社会を実現していくことが重要であることを述べさせてもらった。
そこで、今回、私たちの設立において、基本的な理念としたユニバーサル社会推進法について、会員の皆さんに理解を共有してもらうためその概要を簡単に紹介し、併せて後に全文を掲載し参考に供することとした。
いわゆるユニバーサル社会推進法と呼ばれる法律は、正しくは『 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律』という大変長い名称を持つ。この法律は、4章13条と附則からなり、法律としては、比較的短いもので、理念法の体裁を示している。この法律の趣旨は、第1条の目的に盛り込まれているように、全ての国民が、障害の有無や年齢などにかかわらず個人として尊重され、等しく基本的人権を共有して自立した日常生活及び社会生活が行えるようにするために、ユニバーサル社会の実現に向けて諸施策の推進を図ることを明確にしたところにある。そして、そのユニバーサル社会の実現のためには、国の責務(第3条)や地方公共団体の責務(第4条)を求めるととともに、国民や事業者の努力(第5条)を合わせて要請している。
さらに第6条では、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を実施するために必要な法制上または財政上の措置を国や地方公共団体に求め、また、諸施策の実施にについては、毎年1回公表することを政府に義務付けた(第7条)。第8条では、諸施策の策定・実施に当たっての留意事項を6点上げ、障害者や高齢者に対する配慮として、教育の充実、終業の機会の確保、社会活動の支援のための街づくりや移動・施設利用上の利便性や安全性の確保、情報利用の確保、安全に生活するための防災上の措置、国民の権利としての選挙等を円滑に行えるようにすること等を規定した。
また、第9条においては、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定や実施に当たって障害者等の意見を反映させるために必要な措置を行うことにも言及している。さらに、第10条では、ユニバーサル社会に関する国民の理解促進のため、社会的障壁についての教育や公報を行うことが盛り込まれた。
第11条には、障害者や高齢者が利用しやすい施設や製品の普及に加えて調査研究、技術の開発が、第12条では、ユニバーサル社会実現に向けた諸施策推進のための関係機関の連携協力体制の整備が盛り込まれ、最後に第13条で、諸施策の総合的かつ一体的な推進を図るために「ユニバーサル社会推進会議」を設けることとした。
以上、この法律を簡単に通覧してみた。詳細は、以下に掲載する全文をお読みいただきたいと思うが、今回千葉県アイパートナー協会を設立しようとした私たちの真意は十分ご理解いただけたであろう。できれば今後、本県において、ユニバーサル社会を可能な限り早く実現するために、千葉県アイパートナー協会に対する多くの皆さんの賛同を得ることが必要であり、同時に会員数の大幅な増員が望まれる。このホームページをご覧いただいた皆さんのご支援ご協力をお願いする次第である。
〈第1章総則(第1条―第6条)〉
〈第2章ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況の公表(第7条)〉
〈第3章ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意等(第8条―第12条)〉
〈第4章ユニバーサル社会推進会議(第13条)〉 〈附則
〉
第1章 総則
(目的)
第1条 この法律は、全ての国民が、障害の有無、年齢等にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、障害者、高齢者等の自立した日常生活及び社会生活が確保されることの重要性に鑑み、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の推進に関し、国等の責務を明らかにするとともに、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況の公表及びユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意事項その他必要な事項を定めることにより、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 ユニバーサル社会 障害の有無、年齢等にかかわらず、国民1人1人が、社会の対等な構成員として、その尊厳が重んぜられるとともに、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保を通じてその能力を十分に発揮し、もって国民1人1人が相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する社会をいう。
二 障害者、高齢者等 障害者、高齢者その他その身体の状態に応じて日常生活又は社会生活上配慮を要する者をいう。
三 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策 全ての障害者、高齢者等が、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを前提としつつ、障害者、高齢者等の自立した日常生活及び社会生活が確保されるようにするために、ユニバーサル社会の実現に関する国際的動向を踏まえ、次に掲げる事項を達成することを目指して行われる諸施策をいう。
イ 障害者、高齢者等にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの(ホ及び第10条において「社会的障壁」という。)を除去すること。
ロ 障害者、高齢者等が、その個性と能力を十分に発揮し、政治、経済、教育、文化芸術、スポーツその他のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保されること。
ハ 障害者、高齢者等が、安全にかつ安心して生活を営むことができること。
ニ 障害者、高齢者等が、円滑に必要な情報を取得し、及び利用することができること。
ホ 施設、製品等を障害者、高齢者等にとって利用しやすいものとすることにより、社会的障壁を生じさせないこと。
(国の責務)
第3条 国は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進する責務を有する。
2 国の関係行政機関は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の効率的かつ効果的な実施が促進されるよう、相互に連携を図りながら協力しなければならない。
(地方公共団体の責務)
第4条 地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に関し、国との連携を図りつつ、その地域の特性に応じたユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進する責務を有する。
(事業者及び国民の努力)
第5条 事業者及び国民は、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、ユニバーサル社会の実現に寄与するように努めなければならない。
(法制上の措置等)
第6条 国は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。
2 地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を実施するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
第2章 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況の公表
第7条 政府は、毎年一回、政府が講じたユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況を取りまとめ、公表しなければならない。
第3章 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意等
(ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意)
第8条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定及び実施に当たっては、次に掲げる事項に特に留意しなければならない。
一 障害者その他その身体の状態に応じて日常生活又は社会生活上特に配慮を要する者がその年齢及び能力に応じ、かつ、その特性を踏まえた十分な教育が受けられるようにするための教育の内容及び方法の改善及び充実を図ること。
二 障害者、高齢者等の多様な就業の機会を確保すること。
三 障害者、高齢者等の自立及び社会における活動への参画を支援するために、まちづくりその他の観点を踏まえながら、その移動上又は施設の利用上の利便性及び安全性を確保すること。
四 障害者、高齢者等の言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段並びに情報の取得及び利用のための手段を確保すること。
五 障害者、高齢者等が安全にかつ安心して生活を営むことができるようにするために必要な防災上の措置を講ずること。
六 法律又は条例の定めるところにより行われる選挙、国民審査又は投票に関し、障害者、高齢者等が円滑に投票を行うことができるようにすること。
(障害者、高齢者等の意見の反映)
第9条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を策定し、及び実施するに当たっては、障害者、高齢者等の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(ユニバーサル社会の実現に関する教育及び学習の振興等)
第10条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現を図るためには国民の理解と協力を得ることが欠くことのできないものであることに鑑み、社会的障壁に関する体験学習等ユニバーサル社会の実現に関する教育及び学習の振興並びに広報活動の充実のために必要な措置を講ずるものとする。
(障害者、高齢者等にとって利用しやすい施設及び製品の普及等)
第11条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けて、障害者、高齢者等にとって利用しやすい施設及び製品の普及並びにそのための調査研究、技術開発等の推進及びその成果の普及その他の必要な措置を講ずるものとする。
(連携協力体制の整備)
第12条 国は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進するため、国、地方公共団体、事業者、国民等の相互間の緊密な連携協力体制の整備に努めなければならない。
第4章 ユニバーサル社会推進会議
第13条 政府は、内閣府、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省その他の関係行政機関相互の調整を行うことにより、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進を図るため、ユニバーサル社会推進会議を設けるものとする。
附 則(施行期日)1 この法律は、公布の日から施行する。
(検討)2 国は、この法律の施行後3年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
〈新時代宝箱〉№0006 「ユニバーサル社会推進法について」 令和元年2019年9月7日(土)
会長 伊藤 和男
このたび、私たちは、『ユニバーサル社会へみんな集まれ!』というキャッチフレイズの下千葉県アイパートナー協会を設立することになった。私は、趣意書の中で昨年ユニバーサル社会推進法が成立し、これからの社会は、障害の有無や年齢等にとらわれることなく、誰もが平等に安心して生活できる社会を実現していくことが重要であることを述べさせてもらった。
そこで、今回、私たちの設立において、基本的な理念としたユニバーサル社会推進法について、会員の皆さんに理解を共有してもらうためその概要を簡単に紹介し、併せて後に全文を掲載し参考に供することとした。
いわゆるユニバーサル社会推進法と呼ばれる法律は、正しくは『 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律』という大変長い名称を持つ。この法律は、4章13条と附則からなり、法律としては、比較的短いもので、理念法の体裁を示している。この法律の趣旨は、第1条の目的に盛り込まれているように、全ての国民が、障害の有無や年齢などにかかわらず個人として尊重され、等しく基本的人権を共有して自立した日常生活及び社会生活が行えるようにするために、ユニバーサル社会の実現に向けて諸施策の推進を図ることを明確にしたところにある。そして、そのユニバーサル社会の実現のためには、国の責務(第3条)や地方公共団体の責務(第4条)を求めるととともに、国民や事業者の努力(第5条)を合わせて要請している。
さらに第6条では、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を実施するために必要な法制上または財政上の措置を国や地方公共団体に求め、また、諸施策の実施にについては、毎年1回公表することを政府に義務付けた(第7条)。第8条では、諸施策の策定・実施に当たっての留意事項を6点上げ、障害者や高齢者に対する配慮として、教育の充実、終業の機会の確保、社会活動の支援のための街づくりや移動・施設利用上の利便性や安全性の確保、情報利用の確保、安全に生活するための防災上の措置、国民の権利としての選挙等を円滑に行えるようにすること等を規定した。
また、第9条においては、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定や実施に当たって障害者等の意見を反映させるために必要な措置を行うことにも言及している。さらに、第10条では、ユニバーサル社会に関する国民の理解促進のため、社会的障壁についての教育や公報を行うことが盛り込まれた。
第11条には、障害者や高齢者が利用しやすい施設や製品の普及に加えて調査研究、技術の開発が、第12条では、ユニバーサル社会実現に向けた諸施策推進のための関係機関の連携協力体制の整備が盛り込まれ、最後に第13条で、諸施策の総合的かつ一体的な推進を図るために「ユニバーサル社会推進会議」を設けることとした。
以上、この法律を簡単に通覧してみた。詳細は、以下に掲載する全文をお読みいただきたいと思うが、今回千葉県アイパートナー協会を設立しようとした私たちの真意は十分ご理解いただけたであろう。できれば今後、本県において、ユニバーサル社会を可能な限り早く実現するために、千葉県アイパートナー協会に対する多くの皆さんの賛同を得ることが必要であり、同時に会員数の大幅な増員が望まれる。このホームページをご覧いただいた皆さんのご支援ご協力をお願いする次第である。
ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律(全文)
平成30年法律第100号
〈第1章総則(第1条―第6条)〉
〈第2章ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況の公表(第7条)〉
〈第3章ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意等(第8条―第12条)〉
〈第4章ユニバーサル社会推進会議(第13条)〉 〈附則
〉
第1章 総則
(目的)
第1条 この法律は、全ての国民が、障害の有無、年齢等にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、障害者、高齢者等の自立した日常生活及び社会生活が確保されることの重要性に鑑み、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の推進に関し、国等の責務を明らかにするとともに、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況の公表及びユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意事項その他必要な事項を定めることにより、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 ユニバーサル社会 障害の有無、年齢等にかかわらず、国民1人1人が、社会の対等な構成員として、その尊厳が重んぜられるとともに、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保を通じてその能力を十分に発揮し、もって国民1人1人が相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する社会をいう。
二 障害者、高齢者等 障害者、高齢者その他その身体の状態に応じて日常生活又は社会生活上配慮を要する者をいう。
三 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策 全ての障害者、高齢者等が、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを前提としつつ、障害者、高齢者等の自立した日常生活及び社会生活が確保されるようにするために、ユニバーサル社会の実現に関する国際的動向を踏まえ、次に掲げる事項を達成することを目指して行われる諸施策をいう。
イ 障害者、高齢者等にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの(ホ及び第10条において「社会的障壁」という。)を除去すること。
ロ 障害者、高齢者等が、その個性と能力を十分に発揮し、政治、経済、教育、文化芸術、スポーツその他のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保されること。
ハ 障害者、高齢者等が、安全にかつ安心して生活を営むことができること。
ニ 障害者、高齢者等が、円滑に必要な情報を取得し、及び利用することができること。
ホ 施設、製品等を障害者、高齢者等にとって利用しやすいものとすることにより、社会的障壁を生じさせないこと。
(国の責務)
第3条 国は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進する責務を有する。
2 国の関係行政機関は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の効率的かつ効果的な実施が促進されるよう、相互に連携を図りながら協力しなければならない。
(地方公共団体の責務)
第4条 地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に関し、国との連携を図りつつ、その地域の特性に応じたユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進する責務を有する。
(事業者及び国民の努力)
第5条 事業者及び国民は、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、ユニバーサル社会の実現に寄与するように努めなければならない。
(法制上の措置等)
第6条 国は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。
2 地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を実施するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
第2章 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況の公表
第7条 政府は、毎年一回、政府が講じたユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況を取りまとめ、公表しなければならない。
第3章 ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意等
(ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定等に当たっての留意)
第8条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定及び実施に当たっては、次に掲げる事項に特に留意しなければならない。
一 障害者その他その身体の状態に応じて日常生活又は社会生活上特に配慮を要する者がその年齢及び能力に応じ、かつ、その特性を踏まえた十分な教育が受けられるようにするための教育の内容及び方法の改善及び充実を図ること。
二 障害者、高齢者等の多様な就業の機会を確保すること。
三 障害者、高齢者等の自立及び社会における活動への参画を支援するために、まちづくりその他の観点を踏まえながら、その移動上又は施設の利用上の利便性及び安全性を確保すること。
四 障害者、高齢者等の言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段並びに情報の取得及び利用のための手段を確保すること。
五 障害者、高齢者等が安全にかつ安心して生活を営むことができるようにするために必要な防災上の措置を講ずること。
六 法律又は条例の定めるところにより行われる選挙、国民審査又は投票に関し、障害者、高齢者等が円滑に投票を行うことができるようにすること。
(障害者、高齢者等の意見の反映)
第9条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を策定し、及び実施するに当たっては、障害者、高齢者等の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(ユニバーサル社会の実現に関する教育及び学習の振興等)
第10条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現を図るためには国民の理解と協力を得ることが欠くことのできないものであることに鑑み、社会的障壁に関する体験学習等ユニバーサル社会の実現に関する教育及び学習の振興並びに広報活動の充実のために必要な措置を講ずるものとする。
(障害者、高齢者等にとって利用しやすい施設及び製品の普及等)
第11条 国及び地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けて、障害者、高齢者等にとって利用しやすい施設及び製品の普及並びにそのための調査研究、技術開発等の推進及びその成果の普及その他の必要な措置を講ずるものとする。
(連携協力体制の整備)
第12条 国は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進するため、国、地方公共団体、事業者、国民等の相互間の緊密な連携協力体制の整備に努めなければならない。
第4章 ユニバーサル社会推進会議
第13条 政府は、内閣府、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省その他の関係行政機関相互の調整を行うことにより、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進を図るため、ユニバーサル社会推進会議を設けるものとする。
附 則(施行期日)1 この法律は、公布の日から施行する。
(検討)2 国は、この法律の施行後3年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。