令和8年1月23日に流山市長に宛て要望書を提出しました
今年も例年と同様に、「流山市手をつなぐ親の会」様とご一緒に市長室を訪問し、当会からは下記の要望書を提出いたしました。市長よりは「前向きに検討したい」とのお言葉をいただき、大変心強く感じております。もちろん、すべてがすぐに実現するわけではありません。しかし、一つひとつ声を上げ、共に考えていただける流山市となるよう願いを込めて、庁内の関係部署40か所にもご挨拶に伺いました。
日々の積み重ねが、障害児者にとってより住みやすく、暮らしやすく、そして働きやすい流山市の実現につながることを心より祈念しております。
要望書全文
令和8年1月23日
流山市長 井崎義治 殿
流山市視覚障害者協会
会長 染谷 雄一
要 望 書
流山市の福祉行政の推進に日頃よりご尽力いただき、心より感謝申し上げます。
近年、物価高騰・円安・公共交通の縮小・デジタル化の急速な進展など、障害のある市民、とりわけ視覚障害者や移動に困難を抱える方々にとって、生活環境は一層厳しさを増しています。
また、公共施設の利用や移動支援、情報取得、就労支援など、多くの場面で「制度の狭間」や「支援の不足」が顕在化しており、早急な改善が求められています。
私たちは、すべての市民が安心して暮らし、社会参加できる流山市の実現を願い、下記のとおり要望いたします。
1.公共施設のバリアフリー整備および動線改善について
高齢者・障害者・子育て世帯が安心して利用できる施設整備を強く求めます。
(1)エレベーター等のバリアフリー強化
・複数台のエレベーター設置(最低2台以上)
・車椅子・ストレッチャー対応の大型エレベーター導入
・操作ボタンの適正高さ(80〜120cm)、点字・音声案内・視覚案内の整備
・広範囲センサー・ガラス窓・カメラ等による安全性向上
・乗降ロビーに直径150cm以上の回転スペース確保
(2)建物内の動線改善
・公共施設利用者と商業施設利用者の動線分離
・エレベーターは公共施設側、エスカレーターは商業側など役割分担
・ベビーカー・車椅子利用者の混雑緩和策
・災害時の複数避難経路の確保
(3)ユニバーサルデザインの徹底
・点字ブロック、音声案内、連続手すり
・多言語サイン(日本語・英語・やさしい日本語)
・ロービジョン並びに認知症の方にも分かりやすい色分け・ゾーニング
・非常時の障害者誘導設備、音声誘導、フラッシュライト、ディスプレー案内などの強化
(4)1階に案内窓口の設置
3階まで行かずとも、簡易相談・受付ができる体制を整備してください。
2.障害児者・高齢者の移動を支える「交通福祉包括支援体制」の構築
公共交通の縮小、送迎車両の集中、運転手不足などにより、移動困難は深刻化しています。
(1)包括的な移動支援体制の構築
・当事者の移動実態調査
・事業者の送迎状況の把握
・家族の移動手段の将来予測
・AI配車・オンデマンド交通・MaaSの導入検討
・統合予約センターの設置
(2)公共交通機関の案内板音声・デジタルディスプレー設置
・音声案内設備の整備、 バス停、駅構内、公共施設前に自動音声案内装置を設置し、時刻・行先・遅延情報などを音声で提供する。
・デジタルディスプレー(電子案内板)の設置、大型デジタルサイネージを活用し、リアルタイムの運行情報をわかりやすく表示する。
・子育て世帯に配慮した案内の充実、段差の少ない乗降口、優先乗車位置、授乳室・おむつ替えスペースなどの位置情報を、交通案内と連動して表示する。
(3)検討委員会の設置
当事者・事業者・行政・交通政策専門家・ICT専門家を含む協議体を設置し、継続的に検討を進めてください。
(4)5年・10年・15年のロードマップ策定
・5年後:実態調査完了、AI配車試験導入、送迎効率化
・10年後:MaaSによる移動一元化、自動運転レベル2〜3活用
・15年後:自動運転本格導入、市内オンデマンド交通網の完成
3.地域生活支援事業の拡充
(1)日常生活用具の上限額見直し
物価高・円安を踏まえ、実勢価格に合った上限額へ改定をお願いします。
(2)重度障害者等就労支援特別事業の実施
令和8年度中の実施を要望します。
(3)移動支援・意思疎通支援者等の処遇改善
支援者の確保が困難な状況のため、手当・報酬の拡充を求めます。
4.視覚障害者に特化した支援体制の強化
(1)視覚障害者向け事業所の設置支援
・居宅介護(同行援護・行動援護)
・就労支援B型
・グループホーム
・高齢者向けサービス付き住宅
土地・建物の提供、補助金制度の検討をお願いします。
(2)音声パソコン・iPhone(VoiceOver)指導体制の常設化
・障害者福祉センターでの常設講習
・ネット環境の整備
・災害時の情報取得のためのスマホ活用支援
・福祉避難所での通信環境確保
(3)中途視覚障害者への初期支援の強化
・手帳取得時・等級変更時の丁寧な説明
・生活リハビリ(歩行訓練・ICT訓練)の市内実施
・市内視覚障害者の生活・就労状況の把握と支援の最適化
5.地域自立支援協議会の機能強化
・災害時の障害特性に応じた支援体制の検討
・多様な障害当事者の意見を集約できる仕組みへの改善
・新規事業者の参入時に当事者意見を反映できる事前協議制度の導入
6.視覚障害者のスポーツ支援
・タンデム自転車(二人乗り自転車)の購入・利用場所の確保
・発達障害児・高齢者など、多様な市民の安全な運動機会の創出
7.まちづくり・行政改革・福祉改革における利用者参加型の改善プロセスの導入
・計画・設計段階から当事者が参加できる協議の場を定期的に開催する
・バリアフリーチェックと改善サイクルを継続的に運用する
まとめ
本要望書は、視覚障害者をはじめ、障害児者・高齢者・子育て世帯など、すべての市民が安心して暮らせる流山市を実現するための要望と提案です。
市民の声を丁寧に受け止め、誰もが取り残されないまちづくりに向けて、前向きなご検討を賜りますようお願い申し上げます。
以上
